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秋休みだからヒッチハイクで日本縦断してきた【移動2日目 東京→滋賀】

旅-2016秋仙台ー鹿児島ヒッチハイク

根暗で陰キャなIT系専門学校の1年生である僕が、約1週間+αの秋休みを使い、仙台から鹿児島まで約1700kmの道程を図々しくもヒッチハイクで旅した記録。その移動2日目の様子をお送りしよう。

 

移動2日目は東京からスタート

仙台の自宅を出発し、その日のうちに東京の友人宅へ到着した僕は、そのまま約一週間ほど東京に滞在することとなった。

その間に某M大法学部の授業に潜入し、毎日のように秋葉原でPCパーツを漁り、山谷のドヤをぶらついた挙句職務質問を受けたりと、妙なテンションを帯びた毎日を送っていたことは既にブログ内で述べているはず。

 

かの有名な用賀インターへ行こう

今日の目的地は名古屋なので、つまり西を目指すことになる。

東京からヒッチハイクで西を目指すとき、多くのヒッチハイカーは東名高速の起点である東京インター、またの名を用賀インターの入り口でスケッチブックを掲げるのだという。

まずはいったん渋谷へ向かい、田園都市線に乗り換えて用賀へ。

用賀は東名高速の起点というだけあって23区の外れに位置する街なので、もう少し寂しい雰囲気の街なのかなーと思っていたけれど、意外とそんなことはなく。それこそ仙台で言うところの北仙台界隈と同じくらい賑わっていると思った。北仙台って寂れてるじゃんと言われたらそれまでだけど。

そうして1kmほど歩き、かの有名なマック前へ。

ん?先客がいるっぽい?それも一人だけじゃないぞ。

 

ぼく「こんちわー。もしかしてヒッチハイカーの方ですか?」

ヒッチハイカーA「そうですよ!」

 

ほらやっぱり。

先客は3人いた。まずヒッチハイクで東日本を巡り、大阪へ帰る道中だという大学生の二人組。そしてアフリカ縦断の旅から帰国して、名古屋の自宅を目指してヒッチハイクしているという猛者。ちなみに普段は大学生とのこと。

そこに僕一人だけ専門学校生。ねえ、学歴コンプ発動しちゃっていいかな?

3人の話では、ついさっきまでもう一人ヒッチハイカーが居たのだという。それも社会人の方で、奥さんの出産を見届けたいがために大阪へヒッチハイクで帰るのだというのだから、比較的寡黙だと言われる東北人の僕でもツッコみたさがカンストして止まないところだった。

もっとも、そこのところは大阪の大学生二人組が先にツッコんでいたけれど。

 

ヒッチハイカーB「子供が生まれる時に何一人だけ楽しもうとしてんねん!」

 

って具合に。

ついでにもう一つツッコミどころがあるとすると、アフリカ帰りの猛者の持っているダンボールだ。近づいてよーく見てみると、ボールペンで薄く「名古屋」と書かれていた。

 

ヒッチハイカーA「歩行者にしか見えませんて!」

 

曰くダンボールは道端で拾ったものなのだという。ボールペンは偶然持っていたものだという。ドライバーに「名古屋」の字が見えるかは分からないけれど、とりあえずヒッチハイクしているというポーズを見せておく。そんなところなのだろうか。

 

待つこと1時間

そんなヒッチハイカーさん3人と用賀インターのマック前に立ち続けて一時間。警備員の爺もといおじいさんに絡まれつつ、男が4人も居たら乗せる側は怖いよなぁなんて思いつつ。そんなことは口が裂けても言えないよなぁと思いつつ、「静岡方面」と書いたスケッチブックを掲げていると、

 

お兄さん「あの、海老名まで乗っていきます?」

 

神が降臨した。

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お兄さんが先頭になり、続いて怪しいヒッチハイカー4人組が単縦陣を作って車へ向かっていく図。皆さん荷物が多すぎやしませんかね。僕は通学用の小さなリュック一つとスケッチブックという自らの軽装さが恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないよ。

 

で、東名高速海老名SAに到着

大阪の大学生さん二人組の圧倒的ハイテンションに圧倒されつつ、旅好きだというお兄さんもとい現人神のご講話をありがたく聞きながら(皮肉じゃないよ!本当に神だと思ったからね!)、4人のヒッチハイカーは東名高速海老名SAまでやってきた。

これは4人全員が考えはしても口には出せずにいたであろうことだけれど、男が4人も立って「乗せてください!」「乗せてください!」なんてやっていても、通りすがるドライバーから見たら怖がられるのは当然な上、一般的な乗用車の乗車定員はせいぜい5名なので、既に2人以上乗っている車には乗せてもらえない。

そんなわけで、最初はいったん集まって話し合った4人のヒッチハイカーは、自然と大阪に向かう二人と、名古屋に向かう二人に分かれてヒッチハイクを始めた。僕の今日の目的地は名古屋なので、同じく名古屋の自宅へ帰るアフリカ帰りの猛者と行動を共にすることとなった。

で、スケッチブックを掲げ続けること30分。

 

「足柄まで乗ってく?」

 

優しそうなおっちゃんに声を掛けていただけた。

 

で、関東脱出

おっちゃん「アフリカで病気とかもらってこなかった?」

猛者「大丈夫でしたね」

おっちゃん「やっぱり腕試しでハッキングとかするの?」

ぼく「そんな、素人がやっても捕まりますって」

 

なんて具合におっちゃんと話しているうちに、怪しげなヒッチハイカー二人組は無事関東を脱出し、距離の長さと走り飽きることに定評のある静岡県へ突入した。既に空はほんのりとオレンジ色を帯びつつあり、1日目の仙台→東京に比べると圧倒的に進みは遅くはあるけれど、アフリカ帰りの猛者と行動を共にしているので、不安は全くなかった。

 

足柄SAから岡崎SAまで一気にワープ!

静岡県に入ったので、スケッチブックには「浜松」と書いた。

 

ぼく「旅が進むごとに字が雑になっていく……」

猛者「旅に慣れるとそうなっていくんですよ。最悪ノックして回ればなんとかなるし」

ぼく「その結果が拾ったダンボールにボールペンですか……」

 

SAの出口で本線に出ていく車に向かってアピールを続け、20分ほど経過した頃、横浜ナンバーのバンが僕らの目の前に止まり、後ろのドアが開いた。二人のヒッチハイカーは嬉々としてバンに乗り込み、運転手のガテン系風のおじさんに「名古屋まで行きます」と伝えた。

 

そして愛知県突入

おじさん「アフリカで病気とかもらってこなかった?(二回目)」

猛者「大丈夫でした(二回目)」

 

なんだろう、世間一般には「アフリカ=病気」なんてイメージがあるんだろうか。いや、間違いではないだろうけど、風評被害もいいとこだよなぁと思いつつ、そしてガテン系のおじさんに怖気づきつつ、そんなガテン系のおじさんと言葉を交わすアフリカ帰りの猛者のバイタリティを尊敬しつつ、ついに僕らは目的地の愛知県に突入した。

富士山は無事見逃しました。

 

そして名古屋へ

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岡崎SAに到着して、ガテン系のおじさんと別れた怪しげなヒッチハイカー二人組は、観光バスの乗客に好奇の目で見られつつ、今日の目的地である「名古屋」と書かれたスケッチブックを掲げた。

駐車場に止まっていたなにわナンバーのワゴンRから、50代くらいのおっちゃんが降りてきた。

 

「ヒッチハイク?」

「はい!今日は名古屋まで行きます!」

「あっちの方にも一人いるなー」

「はい、東京からずっと一緒なんです」

「名古屋ならもうすぐそこやん!歩いて駅まで行ったほうが速いんとちゃう?」

「かもしれないですねー」

「そんじゃ、頑張ってな」

「はい、ありがとうございます!」

 

そう言うとおっちゃんはワゴンRに戻っていった。しばらくして、おばさんと小学生くらいの男の子の兄弟がワゴンRに乗り込んだ。残念ながら定員オーバーだったようだ。

そんな僕の姿を、恰幅の良い20代くらいのお兄さんが見ていた。

 

お兄さん「どっから来たん?」

ぼく「仙台です」

お兄さん「あのおっちゃん、乗っけてくと思ったら家族連れかいな。俺もヒッチハイクしたことあんねんけど、ああいうのは話しかけてこられても迷惑よな。ああ、名古屋まで行くんなら乗ってってええよ」

ぼく「ありがとうございます!あっちの方にもう一人いるんですけど、二人でもいいですか?」

お兄さん「ええよ。ここで待っとるから」

 

そんなわけで、二人のヒッチハイカーは目的地の名古屋に到着できることとなった。これで今日の目標は達成だ。心優しいドライバーの皆様への感謝は止むことを知らなかった。

 

まさか名古屋通過

お兄さん「どこまで行くん?」

猛者「名古屋が目的地です」

ぼく「僕は鹿児島まで行きます」

お兄さん「これから滋賀に帰るんやけど、どうする?滋賀まで乗ってく?」

ぼく「じゃあ滋賀までお願いします!」

 

まさかの名古屋通過確定である。僕は滋賀まで行けることになった。滋賀といったら関西、京都や大阪の一歩手前だ。であれば今日は京都あたりのネカフェで一泊して、明日は高校の修学旅行以来の京都観光だ。

 

えっ……これが名古屋……?

怪しげなヒッチハイカー二人を乗せたお兄さんは、アフリカ帰りの猛者を降ろすために、まず名駅の太閤口へ向かった。世代の近い猛者とお兄さんはスラムダンクの話で盛り上がっていた。

 

お兄さん「名古屋にはねー、たまに味噌カツ食いたいなーと思って来るんよ」

猛者「あー、名古屋は味噌カツしかないですからねー」

お兄さん「味噌カツ美味いからなー。今度名古屋に来た時に食ってみるとええよ」

 

お兄さんと猛者の味噌カツ推しがあまりにも度を超えているので、仙台に帰った後、近所のカツ丼屋で味噌カツ定食を頼んでみた。期待値を上げに上げて食ってみたところ、味噌とカツの親和性が微妙で、普通の豚カツ定食との差額を勿体無く感じてしまったのはここだけの話だ。

うん、おそらく本場の味噌カツは美味いんだろうな。

 

お兄さん「あの赤い電車が名鉄な」

ぼく「どけよホーンですか?」

お兄さん「それそれ」

 

名鉄の線路の傍の細い道を通る。高い建物が少ないので、名駅はまだまだ先だろうなーと思っていたところ、突然目の前に未来都市が出現した。

 

お兄さん「まわりトヨタ車しかおらんなー。軽もダイハツばっかや。これトヨタ車じゃなかったら殺されるんとちゃう?」

 

道が広いのと、建物が地味なのと、絶妙な具合に日が暮れているのも重なって、どことなく街並みが退廃的に感じられた。

そして猛者とはここでお別れ。

 

猛者「お気をつけて!良い旅を!」

ぼく「お気をつけて!」

 

別れ際はあっけなかった。

名駅を少し離れると、また一気に高い建物が少なくなった。名神高速に入り、ふと名古屋方面を振り返ると、名駅周辺にしか高層ビルが建っていないのが見えた。

 

ぼく「あれ……名古屋って……仙台とあんまり変わらない……?」

お兄さん「せやな。名古屋は田舎よ」

ぼく「街並みもなんか無機質な感じですよね」

お兄さん「お、名古屋人が居なくなった途端に名古屋をdisり出したな」

 

お兄さんの奢りで王将

多賀SAの王将で天津飯を奢っていただいた。ありがたや。

実はこれが本日最初の食事だった。いよいよ本格的に乞食らしくなってきた。軽犯罪法でK察にとっ捕まったっておかしくない。

 

京都の一歩手前で一泊

お兄さん「今日どこに泊まるん?」

ぼく「ネカフェです」

お兄さん「じゃあ南草津の駅前のネカフェまで乗せてくわ」

 

王将を奢っていただいた挙句、駅前の安いネカフェまで紹介していただいてしまった。お兄さんの優しさが心に染み渡りすぎて、いよいよ骨髄に到達してしまった僕は、翌日の京都観光に備えて9時前には寝てしまった。

 

2日目のまとめ

当初の目的地だった名古屋を大幅に通り過ぎ、この日は京都の一歩手前、滋賀県の草津市のネカフェで一泊となった。ネカフェの前でお兄さんとお別れした僕は、今朝東京で別れた藍川くんに電話して、したり顔で現在地を自慢してやった。

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