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東京最大のスラム、山谷のドヤ街を見物してきた

旅-2016秋仙台ー鹿児島ヒッチハイク

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大阪は西成区のあいりん地区と並ぶドヤ街の二大巨頭の片割れ、東京都台東区の山谷地区を散策したので、ここにその記録を綴ってみようかと思います。

 

とりあえず南千住駅で降りてみた

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画面の前でこれを読む皆様がご存知かは分かりかねますが、上野駅からJR常磐線、あるいは東京メトロ日比谷線で千葉方面へ3駅ほど向かった先、南千住駅が山谷地区の最寄り駅となります。

駅前は少し陰気で小汚い雰囲気ですが、何も知らない人にはまるで、ほんの少し寂れているけれど普通の街であるかのように見えてしまうかもしれません。

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なんて考えつつ「う~~トイレトイレ」と南千住駅のトイレへ全力疾走すると、小便器にケツを向けて大便するおっさんとエンカウントしてしまいます。いきなり山谷地区の洗礼を受けてしまいました。

 

歩道橋からスカイツリーが見えた

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南千住駅の南口を出て、歩道橋を渡って更に南へ向かうという、とにかく南づくしな道程をてくてくと歩いていきます。一般的に「南」というワードには陽気で豊かなイメージが付き物ですが、山谷地区の場合はどうやらそれが真逆だったようです。

歩道橋の上からは、昭和中期に建てられたと思われる小汚い雑居ビル群の向こう側に、言わずと知れた日本一の高層建築物であるスカイツリーが見えました。そうか……これが格差社会の縮図か……。

 

泪橋交差点を越えて山谷地区に潜入

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荒川区と台東区の境界線の泪橋交差点を渡ると、いよいよ山谷地区へ分け入って行くこととなります。道行く通行人はタバコを咥え髭を生やしたおじさんばかりです。

「泪橋」という名の通り、かつてはこの地に思川という川が流れていたそうです。その思川に掛かる橋には「泪橋」という名前が付けられ、「泪橋を渡ったら二度と帰って来られない」とまで言われるほどだったようですが……それって南側から脱出すれば良いんじゃ……なんて野暮でしょうか。

 

セブンイレブン 世界本店

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セブンイレブン日本堤2丁目店、またの名をセブンイレブン世界本店です。かつてこの場所には「世界本店」という酒場が店を構えていたようで、その跡地にオープンしたセブンイレブンに「世界本店」の名が引き継がれた結果が「セブンイレブン 世界本店」だそうです。

 

おっさん達が座り込んで話していた

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路地裏に入っていくと、おそらく日雇い労働者だと思われるおっさん達が、アスファルトの上に座り込んで会合を開いていました。流石に至近距離でカメラを向けるのは怖いので、30mほど離れたところからズームして撮影しますが、スマホカメラの限界なんてたかが知れています。

 

簡易宿所は冷暖房とテレビがステータス

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ドヤ街の語源は「宿」の逆さ読みだと言われています。その語源に違わず、このあたり一体にはホテルや旅館という名の簡易宿所が立ち並んでいました。そのほとんどが、平成も28年になるこの時代に「冷暖房完備」と「テレビ付き」を誇らしげに謳っています。「テレビ付き」の文字がカラフルなのは、おそらくカラーテレビであることを表しているのでしょう。

 

「山谷は日雇労働者の街 労働者を排除する再開発反対!!」

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あしたのジョーのふるさと「いろは会商店街」

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山谷地区は「あしたのジョー」の舞台でもあるらしく、アーケードの付いたシャッター商店街のその周囲には「あしたのジョー」のパネルが大量に立ち並んでいました。いわゆる町おこしってやつのつもりでしょうが、こんな場所を好き好んで訪れる人間なんてロクなもんじゃありません。たとえば僕のような趣味の悪い冷やかしだとか。

この日は晴れていたにも関わらず、アーケードの下に日雇い労働者のおっさん達が座り込み、真っ昼間から酒を飲み交わしていました。これが雨の日であれば、山谷地区全体から行き場のないおっさん達が集まってたむろしている姿が見られるのでしょうか。

 

警備員が巡回するスーパー

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山谷地区に普通のスーパーはあります。ただし、おじいちゃんの警備員さんが店内を巡回し、労働者のおっさん達に「こんにちはー」「お久しぶりですー」なんて挨拶して回っているところをみると、ここが東京で一番のスラム街であることを思い出します。

 

かの有名な城北労働福祉センター

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山谷に集う日雇い労働者に職を斡旋する城北労働福祉センターです。

朝には日雇い労働者のおっさん達が職を求めて列を作り、炊き出しなんかが行われた日には、これまたおっさん達が食事を求めて列を作るという、山谷地区で一番の大人気スポットです。別段イベントが発生しているわけでもない、この日暮れ前の時間帯でさえも、周囲にはおっさん達が群がり、路上に座り込んで真昼間から酒を飲み交わしていました。

 

左翼系のポスターがやたら多い

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100円自販機もやたら多い

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東京は100円自販機の多い都市です。国内の他都市に比べると、100円自販機を見かける機会が圧倒的に多く感じます。その東京で一番のスラムである山谷となれば、輪を掛けて大量に100円自販機が設置されるのは当然のことです。それどころか80円自販機なんてものも見かけるくらいです。

噂ではどこかに驚愕の50円自販機も設置されているとのことですが、今回は見つけられず。

 

激安弁当のまりや食堂

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城北労働福祉センターの近くでおっさん達が行列を作っていました。どうやら弁当を激安で販売しているようです。後から調べてみたところ「まりや食堂」という名の通り、その真の姿はキリスト教の伝道所のようです。

 

ホームレスが住み着く玉姫公園

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山谷地区の外れの玉姫公園は、周囲が仰々しい二重の鉄柵で覆われていました。鉄柵の向こう側には、ブルーシートで覆われた家のような何かが見えます。ホームレスの住めない雪国で育った僕にとっては刺激の強すぎる空間です。写真を撮ったら後は全速力で逃げるのみ!

 

おまわりさん「すみませーん!ちょっといいですかー!」

全速力で駆け出そうとしたそのとき、自転車に乗った二人組の警官に声を掛けられます。警官は「ここら辺じゃ見ない顔なんで声を掛けました」と言いました。尋常ではない理由です。あんたら山谷の住民全員の顔を把握しているのか!だったら怖いわ!なんて叫びたくなります。

山谷に来た理由を聞かれたので、「何日か前から友達の家に泊まっているんですけど、今日は友達が家に居ないみたいなので、この辺りに安宿が多いと聞いて探しに来ました」と言って適当にごまかしました。「有名な山谷地区がどんなものなのかと冷やかしにきました」だなんて口が裂けても言えませんね。

 

で、逃げる

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職質を受けて怖気づいた僕は、すごすごと山谷地区から退散し、元来た道を通って南千住駅へ向かいました。その道中、歩道橋の上から汐入地区のタワマン軍が見えました。駅の北と南で明暗がハッキリしすぎています。

あのタワマン群にはきっとファミリー層なんかも多く住んでいることでしょう。となれば、ここには子供たちだって多く住んでいるわけです。子供達が大きくなって、自転車なんかに乗り始めたとき、何かの間違いで山谷地区に迷い込んでしまったとしたら、路上に座り込む日雇労働者のおっさん達の姿を目の当たりにしてしまったとしたら、子供たちは果たして何を思うのでしょうか。

(C) 2013-2017 これは放熱ダクトですから!